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品種図鑑 CBD 優位 Type II (THC・CBD 同比)

Harlequin — CBD と THC のバランス型 (5:2) サティバ寄り品種

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品種データシート

系統
CBD 優位
化学型
Type II (THC・CBD 同比)
THC
4-7%
CBD
8-12%
由来
米国 (House of David Collective の Mr. Green、2010 年代前半に CBD 高含有で注目)
親系統
Colombian Gold × Thai × Swiss × Nepali Indica
主要テルペン
#myrcene#pinene#caryophyllene
風味
マンゴー・果実木の質感ミルキー
効果傾向
リラックス(穏やかな精神作用)集中の維持痛覚調整不安緩和の研究文脈

Harlequin(ハーレクィン)は、精神作用(ハイ)を穏やかに残しつつ、CBD の働きも併せて得たい ニーズに応える、医療大麻シーンで根強い人気を持つ CBD 寄りのバランス型品種。CBD と THC の比率はおおむね 5:2 とされ、ACDC よりも適度な高揚感が残るのが特徴。

ひとことで言うと

「酔いすぎず、CBD の働きも欲しい」中間ニーズを担う、医療シーンの定番。ACDC ほど THC をゼロに削らず、日常活動を妨げない範囲で残す バランス設計が特徴。

概要

Harlequin は CBD 優位品種の中で 「中間派」 に位置する。Charlotte’s Web や ACDC が「CBD 16-24% / THC ほぼゼロ」という極端な CBD 偏重なのに対し、Harlequin は CBD と THC の協働(アントラージュ効果、別記事参照) を狙う設計である。

特徴:

  • CBD:THC 比 5:2: 穏やかな精神作用と CBD の組み合わせ
  • サティバ寄りの形質: 覚醒寄りの傾向が利用者レポートで報告される
  • 認知への影響: 高 THC 株と比べて精神作用は控えめとされる
  • ランドレース由来の遺伝的多様性: 4 系統交配の複雑な背景

形態と特徴

  • 樹高: 中〜高(120-180 cm、サティバ寄り)
  • 開花期: 8-10 週間
  • 収量: 中〜高
  • 耐病性: 中程度
  • 見た目: やや細長い蕾、明るい緑、橙色のピスティル、中程度のトライコーム被覆

化学組成

カンナビノイド

  • CBD: 8-12%
  • Δ9-THC: 4-7%
  • CBD:THC 比: 約 5:2(品種ロットで 4:2〜6:2 と変動)
  • CBN・CBG: 微量

CBD:THC 比 5:2 は Type II 化学型 に分類される(Type II は両方が中程度に含まれるバランス型)。詳しくは別記事「主要カンナビノイド入門」を参照。

主要テルペン

  • β-ミルセン(myrcene): 土・ハーブ感
  • α-ピネン(pinene): 松・針葉樹的清涼感
  • β-カリオフィレン(caryophyllene): スパイシー・ウッディ

香り: 「マンゴー・土・木質的な甘さ」 という独特のプロファイル。Colombian Gold 由来とされる果実的な香りが特徴的。

効果プロファイル(報告されている傾向)

Harlequin の 「穏やかな精神作用 + CBD の鎮静」 という組み合わせは、ユーザーレポートで以下のように報告されている:

  • リラックス感(身体的・精神的の両方)
  • 集中力の維持(高 THC 株より認知への影響が小さい)
  • 多幸感の弱い感覚(高 THC 株のような強いハイにはならない)
  • 痛覚調整
  • 不安緩和(CBD が THC の不安副作用を相殺する効果が議論される)

医療文脈で取り上げられる症状:

  • 慢性疼痛(CBD と THC の協働効果に関する研究の文脈で取り上げられる)
  • 不安障害・PTSD(研究文脈で言及される)
  • 炎症・関節炎(前臨床研究のレベル)
  • 化学療法に伴う症状(NASEM 2017 等のレビューで取り上げられる領域)

これらは品種固有の治療効果を示す臨床エビデンスではなく、CBD と THC の協働(アントラージュ効果) に関する研究文脈で参照される領域。一般 CBD 製品の効果は FDA 評価を受けておらず、Epidiolex 以外で適応症ごとに承認された製剤は限定的。詳しくは別記事「アントラージュ効果」「Whiting ら 2015」を参照。

副作用(報告されているもの)

  • 軽度の口渇・眼の乾燥
  • THC 由来の精神作用(穏やかだが存在する。THC 過敏な人は要注意)
  • 軽度の眠気(高用量で)
  • CYP 酵素阻害による薬物相互作用(CBD 由来、別記事「CBD とは」参照)

育種と歴史

Harlequin は 1970 年代後半に米国で成立 した古典的な交配品種だが、CBD 含有量が当時から比較的高かったとされる。2000 年代後半〜2010 年代 に CBD への注目が高まる中で、米国カリフォルニア州の育種者(Mr. Green が知られる)が CBD 含有量を選抜的に育種し、現在の Harlequin として安定化させた。

ハーレクィン」という名前は、欧州の道化師(伝統的な仮面劇の登場人物)に由来し、異なる性質(CBD と THC)を併せ持つ二面性 を象徴したとされる。

派生・関連品種

  • Sour Tsunami(高 CBD 品種、Harlequin 系統のひとつとされる)
  • Cannatonic(独立系の CBD 優位品種だが、Harlequin と並んで CBD 革命の中心的存在)
  • Pennywise(Harlequin × Jack the Ripper、CBD:THC 1:1 のバランス型)

文化的意義

Harlequin は 「CBD と THC を両立させる選択肢」 として、嗜好用主流品種が高 THC 化を進める中で 重要な対抗軸 を提供してきた。特に:

  • 海外の医療大麻患者向け に、CBD と THC の組み合わせを意図して育種された初期事例の一つ
  • アントラージュ効果の議論 で頻繁に参照される実践例
  • CBD 偏重(Charlotte’s Web、ACDC)とは異なる選択肢 として、現代医療大麻品種の多様性を示す

日本における規制

日本では Harlequin 系列の CBD 製品は、2024 年 12 月 12 日施行の改正法のもとで定められた製品形状別の Δ9-THC 残留限度値(油脂・粉末 10 ppm、水溶液 0.10 ppm、その他 1 ppm)を満たす条件でのみ流通可能。Harlequin の植物体は THC 含有量 4-7% でこの残留限度値を大きく超える ため、植物体・抽出物そのものは日本国内で麻薬扱いとなり違法。残留限度値以下に精製した CBD 製品のみが流通する。CBN は 2026 年 6 月 1 日から指定薬物 に指定されるため、CBN 含有製品は同日以降流通不可。

日本国内では大麻草・大麻製品の 所持・使用・栽培・輸出入は大麻取締法および関連法令により規制 されている。本記事は文化的・植物学的・医療文脈の解説を目的としており、特定の使用や製品購入を推奨するものではない。医療上の判断は必ず医師等の専門家に相談する必要がある。

出典

出典 — Sources

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