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大麻店が学校の近くにあっても若者の使用は増えず——カナダ42万人調査
文責 HighWide Yuuki ·
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文責 HighWide Yuuki ·
学校の近くに大麻店があると、生徒は大麻を使いやすくなるのか。
カナダの研究チームが、中高生約 42 万人のデータでこの問いを調べた論文を、学術誌『Drug and Alcohol Dependence』に発表した。結論は、大麻店との距離や店の多さと、生徒の大麻使用との間に、一貫した関係は見られなかったというものである。
同じ期間に、生徒の 過去 1 年の大麻使用率は 22.2% から 10.0% へと、半分以下に下がっている。
カナダは 2018 年 10 月、連邦の **大麻法(Cannabis Act)**のもとで、成人の嗜好用大麻を合法化した。調査期間は、ちょうど合法化の直後から、大麻店が増えていった時期にあたる。
大麻店への「近さ」は、次のように測った。
生徒の使用は、「これまでに使ったことがあるか」「過去 1 年」「過去 1 か月」「毎日またはほぼ毎日」の 4 段階で聞いた。あわせて、生徒が大麻を どれくらい手に入れやすいと感じているかも聞いている。
研究チームは、分析の条件を変えた 264 通りの計算を試し、結果が条件によって変わらないかを確かめた。
大麻店との距離や店の数と、生徒の大麻使用との関係は、小さく、ばらつきがあり、多くは統計的に意味のある差ではなかった。
ただ一つの例外は、合法化直後の 2018 年である。このときは、すでに大麻を使っている生徒のなかで、店が近いほど使う頻度が高いという関係が見られた。しかしこの関係は、市場が広がるにつれて消えていった。
生徒が「大麻は手に入りやすい」と感じているかどうかは、使用と 強く関係していた。ところが、この「手に入りやすさの感覚」は、実際に近くに店があるかどうかとは、あまり関係がなかった。
| 年 | 過去 1 年に大麻を使った生徒 |
|---|---|
| 2018 年 | 22.2% |
| 2023 年 | 10.0% |
研究チームは、次のように考察している。
この研究が示しているのは、カナダでは、学校の近くに大麻店があるかどうかが、生徒の大麻使用を大きく左右しているようには見えないということである。合法化直後に見られた関係も、数年で消えていた。
一方で、これは「若者の大麻使用は問題ない」という意味ではない。研究チームは、友人や家族を通じた入手や、まわりの環境のほうが重要だと指摘している。若者への対策の重心を、店の場所の規制から、人のつながりや環境の側へ移す必要がある、という問題提起として読める。
米国メリーランド州の若者の使用率については、「メリーランド、合法化後も10代の大麻使用は減少」でも扱った。研究結果の読み方については、「『効く』『効かない』で割れる大麻研究の読み解き方」も参照してほしい。
なお日本では、大麻の所持・使用・栽培・輸出入は 大麻取締法および関連法令により規制されており、2024 年 12 月からは 使用そのものも処罰の対象となっている。本記事は海外の研究の紹介であり、使用を推奨するものではない。
出典 — Sources
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