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品種図鑑 インディカ Type I (THC 優位)

G13 — 「政府の極秘株」伝説をまとうインディカ

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品種データシート

系統
インディカ
化学型
Type I (THC 優位)
THC
20-24%
CBD
<1%
由来
米国(起源は未確認。1980年代半ばにはオランダで流通していたとされる)
親系統
Afghani (推定)
主要テルペン
#myrcene#caryophyllene#limonene
風味
土・アース甘いスパイス
効果傾向
深いリラックス鎮静多幸感眠気

G13(ジーサーティーン)は、「米政府の極秘研究施設から流出した株」 という逸話とともに語られてきた、インディカ優勢の品種である。この物語には裏づけがなく、実際の素性は アフガニ系とみられている。それでも G13 が特別なのは、伝説そのものが品種の一部になっているからだ。大麻文化における「物語の力」を象徴する一株といえる。

ひとことで言うと

根拠の無い「政府の極秘株」伝説をまとった、重厚なアフガニ系インディカ。逸話と実像のギャップも含めて語り継がれてきた。

伝説——そして検証

広く流布している物語はこうだ。1960 年代後半、CIA と FBI が ミシシッピ大学の秘密施設に世界中の優良な大麻を集め、政府の研究として強力な交配種をつくった。その 13 番目の系統(Generation 13) がとりわけ優秀で、施設の技術者がこっそり枝を持ち出し、米国のアンダーグラウンドの栽培家の手を経て、やがて欧州へ渡った——。

事実関係を切り分けると、次のようになる。

  • 本当のこと: ミシシッピ大学が米政府向けに大麻の研究栽培を行ってきたのは 記録に残る事実である
  • 裏づけの無いこと: その計画の中に 「G13」という名の系統が存在した記録は確認されていない。CIA・FBI による極秘交配計画という筋書きにも、確たる証拠は無い

つまり G13 の起源は、歴史というより神話に近い。1980 年代半ばには「G13」を名乗る系統がオランダで流通していたとされるが、それが本当にミシシッピに遡るのか、それとも見事なマーケティングだったのかは、いまも決着していない。

本記事は、この逸話を 事実として紹介するものではない。広く語られてきた物語として扱い、検証可能な部分と不確かな部分を分けて記す。

形態と特徴

  • 系統バランス: 強いインディカ優勢(おおむね 90:10 とされることが多い)
  • 見た目: 密で重量感のあるつぼみ。厚い樹脂(トライコーム)に覆われる
  • 香り: 土・アース × 松 × 甘み × スパイス——古典的なアフガニ系の系譜を思わせる
  • 栽培: インディカらしく背は低くまとまり、開花は比較的速いとされる

化学組成

カンナビノイド

  • Δ9-THC: おおむね 20〜24% 程度(栽培・個体により幅がある)
  • CBD: 1% 未満

化学型は Type I(THC 優位) に分類される。高 THC の品種で、耐性の低い人には作用が強く出やすい。

主要テルペン

テルペンは、植物が持つ香り成分で、品種ごとの香りの個性をつくる。G13 で報告される主なものは次のとおり:

  • ミルセン(myrcene): 土っぽさと、穏やかな身体への作用
  • β-カリオフィレン(caryophyllene): 黒コショウ様のスパイシー
  • リモネン(limonene): 柑橘の爽やかさ

「土 × 松 × スパイス」という香りの印象は、これらのテルペン構成によるものとされる。なお、こうした ラベルと実際の成分の関係には限界があることは、別記事「「インディカ=眠い」は本当か」で扱っている。

効果プロファイル(報告されている傾向)

インディカ優勢の品種として、以下の効果傾向が報告されている:

  • 身体の深いリラックス・鎮静
  • 多幸感・気分の落ち着き
  • 時間の経過とともに 強い眠気へ向かうとされる
  • 夜・くつろぎの時間に向くと語られる

医療文脈でユーザーレポートとして言及される症状:

  • ストレス・不眠
  • 痛み
  • 食欲の低下

これらは 高い Δ9-THC と、ミルセン主体のテルペン構成 の組み合わせとされる。大規模臨床試験で確立された治療効能はない

副作用(報告されているもの)

  • 口渇・眼の乾燥
  • 不安・パラノイア感(高 THC 品種で生じやすく、とくに多量摂取時)
  • めまい・強い眠気

派生・関連品種

  • 推定される親系統: Afghani 系のインディカ。同じ系譜圏には Hindu Kush がある
  • 代表的な派生: G13 Haze(G13 × Haze)がとりわけ有名で、カンナビス・カップでも評価された
  • 重厚なインディカという点では Northern Lights と並べて語られることが多い

文化的意義

  • 「物語が品種をつくる」実例:検証されていない逸話が、品種の価値と知名度を押し上げた稀有なケース
  • 映画にも登場:名前の響きと逸話から、大麻文化のアイコンとしてしばしば言及されてきた
  • 懐疑的に読む教材として:大麻をめぐる情報には、こうした 出所の曖昧な物語が少なくない。G13 は、その代表例として引き合いに出される

日本国内における規制

日本国内では大麻草・大麻製品の 所持・使用・栽培・輸出入は大麻取締法および関連法令(現・大麻草の栽培の規制に関する法律、麻薬及び向精神薬取締法)により規制 されている。G13 は嗜好用・医療用が合法な地域で流通してきた品種であり、本記事は文化的・植物学的な解説を目的としている。日本では所持・使用は違法であり、本記事は特定の使用を推奨するものではない。

出典 — Sources

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