Gary Payton (ゲイリー・ペイトン)は、The Y と Snowman を掛け合わせたハイブリッドである。GP と略されることもある。
名前は、1990 年代にシアトル・スーパーソニックスで活躍した NBA の名ポイントガード、ゲイリー・ペイトン から取られている。作出は Powerzzzup Genetics 。カリフォルニアの大麻ブランド Cookies と組んで世に出た品種で、本人から名前の使用許可を得ている。
ひとことで言うと
選手の背番号から名前がついた品種 。種から育てた候補のなかで、残すことに決めた個体が 20 番目 だった。ゲイリー・ペイトンが現役時代につけていた背番号も 20 。この偶然から、品種の名前が決まった。
香りの特徴は、部屋に広がるほど強いディーゼル(燃料)のような香り と、胡椒のようなスパイス感 である。
系譜
親
この 2 つの親のさらに上の系譜は、資料によって書き方が違い、確かめられなかった。なお Weedmaps は、親のリンク先として「Y Life」という品種も挙げており、The Y との関係ははっきりしない。
「20 番目」が選ばれるまで
Leaf Magazine によると、経緯は次のとおりである。
Powerzzzup Genetics の育種家 Kenny が、The Y と Snowman を交配した
種から育てた個体のなかから、20 番目の個体(フェノタイプ #20) を、残して増やす「キーパー」に選んだ
Kenny は Cookies の創業者 Berner と知り合いで、Berner が サンフランシスコ・ベイエリアの共通の知人を通じて ゲイリー・ペイトン本人に連絡を取った
両者は、ペイトンの 名前と肖像の使用許可(ライセンス) について合意した
フェノタイプとは、同じ親から生まれた兄弟株のなかでの「個体ごとの違い」のことである。同じ交配の種でも、香りや形は一株ずつ違う。そのなかから一株を選び、挿し木で増やしていくのが現代の品種づくりの基本である。
資料による違い
育種家の名前 : Leaf Magazine は「Kenny」とだけ書いている。Leafly と Weedmaps は姓まで挙げているが、両者の表記が一致しないため、本記事では名だけを記す
作出の名義 : Leafly は「Powerzzzup Genetics と Cookies の共同」、Weedmaps は「Powerzzzup Genetics と Cookies」としている
形態と特徴
系統バランス : Leafly と Weedmaps は ハイブリッド としている
香り : Leaf Magazine は、袋を開けると ディーゼルのような強いガスの香りが部屋に広がる と書いている。Weedmaps のユーザー投稿では、香りの内訳が ディーゼル 39%、ブルーベリー 34%、レモン 27% (2026 年 10 月時点)
味 : Leafly は アプリコット、胡椒、ラベンダー を挙げている
栽培 : Leafly は栽培の難しさを「難しい 」としている。開花期間は 8〜9 週とされる
化学組成
カンナビノイド
Δ9-THC : おおむね 20〜28%
CBD : ほとんど含まれない
CBG : 1% 前後(Leafly)
化学型は Type I(THC が優位) に分類される。
数値は資料ごとに違う。Weedmaps は 20〜28% 、Leafly は 22% としている。市販品の検査値は、検査機関や測定条件によってばらつきうる。
主要テルペン
テルペンは植物が持つ香りの成分で、品種ごとの香りの個性をつくる。Gary Payton で報告される主なものは次のとおり。
β-カリオフィレン (caryophyllene): 胡椒のようなスパイス感。Leafly で最も多い成分とされ、Leaf Magazine も検査で多く出ると書いている
D-リモネン (limonene): 柑橘の明るさ
リナロール (linalool): ラベンダーのような花の香り
Leafly が味に「胡椒」「ラベンダー」を挙げているのは、この成分の組み合わせとよく合っている。
効果プロファイル(報告されている傾向)
ユーザーレビューにもとづく傾向として、以下が報告されている。資料によって書き方の重心が違う。
Leafly : 「陽気になる」「リラックス」「多幸感」が多く挙がる
Weedmaps : 気分の高まりと、集中した感じがあり、その下に体の落ち着きがあるとする
Leaf Magazine : **体が重くなる(カウチロック)**ような強い作用があるとし、慣れていない人は少量にとどめるよう書いている
これらは Δ9-THC の作用と、テルペンの構成 の組み合わせとされる。大規模な臨床試験で確かめられた治療効果はない 。
副作用(報告されているもの)
口の渇き
不安感、被害妄想のような感覚(Leafly)
THC が高い品種であるため、量が多いと不安が強まる ことがあるとされる
派生・関連品種
Leafly は、Gary Payton を親に持つ品種として次を挙げている。
Beaver Cookies(BeCo)
Pressure
文化的意義
有名人の名前を正式に使った品種 。Gary Payton は、本人と名前・肖像の使用許可の契約を結んで 発売された例として紹介されている(Leaf Magazine)
Cookies という「ブランド」の力 。Cookies は Girl Scout Cookies で知られるカリフォルニアの大麻ブランドで、Gary Payton は他の育種家が作った株を Cookies が世に出した例である。品種の価値が「どの個体か」と「誰が出すか」で決まる世界については、「大麻の苗1本に2万ドル 」でも扱った
ガスの香りの流行 。強いディーゼルの香りは、ここ数年の米国で好まれてきた特徴の一つである(「Leafly『今年の品種』選考が大詰め 」参照)
日本国内における規制
日本国内では大麻草・大麻製品の 所持・使用・栽培・輸出入は大麻取締法および関連法令(現・大麻草の栽培の規制に関する法律、麻薬及び向精神薬取締法)により規制 されている。Gary Payton は嗜好用・医療用が合法な地域で流通する品種であり、本記事は文化的・植物学的な解説を目的としている。日本では所持・使用は違法であり、本記事は特定の使用を推奨するものではない。
本記事について
本記事は各国の法制度に関する情報提供を目的としています。
法制度は変更される可能性があり、本記事の内容は記事公開時点 (2026年10月20日)の情報に基づきます。
渡航・在留・実務上の判断にあたっては、必ず最新の法令および現地法務の専門家を参照してください。
本記事は大麻の使用を推奨・推進するものではなく、海外渡航時にも各国の法令を遵守してください。
日本においては、大麻取締法および関連法令により大麻草・大麻製品の所持・使用・栽培・輸出入は規制されています。日本国民は海外で日本法上違法となる行為を行った場合、国外犯規定により処罰される可能性があります。
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