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タバコや電子タバコをやめようとするとき、米国では 大麻を使う人が、処方の禁煙薬を使う人とほぼ同じくらいいる。

カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)などの研究チームが、米国の成人 2,804 人を調べた結果を、医学誌『Journal of General Internal Medicine』に 2026 年 10 月 13 日付で発表した。紙巻きタバコをやめるために大麻を使った人は 9% で、処方の禁煙薬の 9.4% とほとんど変わらなかった。

ただし、使われたのは主に THC(大麻の酔いをもたらす成分)を含む製品で、THC を使った人ほど 離脱症状が強いと答えていた。研究チームは、この点に注意を促している。

ざっくり言うと

  • 米国の喫煙者・電子タバコ利用者 2,804 人のうち、紙巻きタバコをやめるために 大麻を使った人は 9%。処方の禁煙薬は 9.4% で、ほぼ並んだ
  • 電子タバコをやめるときには、大麻は 3 番目に多い方法で、ニコチンパッチなどの市販薬や処方薬より多かった
  • THC を使った人は、眠れない、集中できないといった離脱症状が強いと答えていた。大麻が禁煙に役立つかどうかは、この調査では分からない

どんな研究か

  • 論文名: Cannabis as a Nicotine Cessation Aid: Prevalence of Use and Potential Consequences in a Survey of US Adults(ニコチンをやめる手段としての大麻——米国成人調査に見る利用の広がりと起こりうる影響)
  • 著者: Deanna M. Halliday(UCSF タバコ規制研究教育センター)ほか 6 人。UCSF、ニューヨーク大学、サンフランシスコ退役軍人医療センターの研究者
  • 掲載: Journal of General Internal Medicine、2026 年 10 月 13 日。短い研究報告の形式
  • 調査: 調査会社 イプソスが実施した、米国の成人へのアンケート
  • 対象: 紙巻きタバコを吸う人、ニコチン入りの電子タバコを使う人、またはその両方を使う人 2,804 人
  • 資金: カリフォルニア大学のタバコ関連疾患研究プログラム

何が分かったのか

紙巻きタバコをやめるとき

やめるために使った方法割合
処方の禁煙薬9.4%
大麻9.0%

研究チームは、大麻の利用が「処方の禁煙補助薬とほぼ同じくらい広がっている」と書いている。カウンセリングなどの行動面の支援よりも多かった。

電子タバコをやめるとき

電子タバコをやめようとした人のなかでは、大麻は 3 番目に多い方法だった。

  1. 何も使わずにやめる
  2. 別のニコチン製品に切り替える
  3. 大麻

大麻は、ニコチンパッチなどの 市販のニコチン置換薬、処方薬、行動面の支援のいずれよりも多く使われていた。

THC を使った人の離脱症状

禁煙のために使われた大麻は、ほとんどが THC を含む製品だった。そして THC を使った人ほど、ニコチンをやめたときの 離脱症状が強いと答えていた。

  • 紙巻きタバコをやめようとした人: 気分が落ち込む・いらいらする、食べ物のことを考えてしまう、眠れない、落ち着かない、集中できない
  • 電子タバコをやめようとした人: 集中できない

研究チームは、THC は「根拠のある方法を上回るほど広く使われている」とし、離脱症状などの副作用について懸念を示している。

注意点

  • アンケート調査であり、大麻が禁煙に効くかどうかを調べたものではない。「何を使ったか」を聞いた調査で、実際に禁煙できたかどうかは分からない
  • THC が離脱症状を強めたのかどうかも分からない。もともと離脱症状が重い人ほど、大麻に頼りやすかった可能性もある
  • 調査の時期や、回答者の年齢・性別などの内訳は、公開されている範囲では確認できなかった。本記事の数字は論文の要旨を伝えた報道にもとづく
  • 研究チームが引用している過去の国際調査(2016〜2018 年)では、大麻の使用が増えた人ほど、紙巻きタバコをやめにくかったという結果も出ている
  • 大麻を燃やして吸う場合、タバコと同じく 煙を吸い込むことになる

調査結果の読み方については、「『効く』『効かない』で割れる大麻研究の読み解き方」でも整理している。米国で大麻を吸う人がタバコを吸う人を上回ったという調査については、「米国で大麻を吸う人がタバコを上回った——ギャラップ調査」を参照してほしい。

読み方

この調査が示しているのは、米国では 大麻が「禁煙の手段」として、処方薬と並ぶほど使われているという実態である。

一方で、それが 禁煙に役立っているかどうかは、まったく別の問題として残る。研究チーム自身が、THC を使った人の離脱症状の強さに懸念を示している。禁煙の方法としての大麻は、臨床試験で確かめられたものではない。

なお日本では、大麻の所持・使用・栽培・輸出入は 大麻取締法および関連法令により規制されており、2024 年 12 月からは 使用そのものも処罰の対象となっている。本記事は海外の調査の紹介であり、使用を推奨するものではない。

出典

出典 — Sources

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