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品種図鑑 ハイブリッド Type I (THC 優位)

Biscotti — コーヒーと焼き菓子の香りをまとうGelatoの現行世代

文責 ·

品種データシート

系統
ハイブリッド
化学型
Type I (THC 優位)
THC
20-25%
CBD
<1%
由来
米国カリフォルニア州。2016年に Connected Cannabis Co. が作出したとされる
親系統
South Florida OG × Gelato
主要テルペン
#caryophyllene#limonene#myrcene
風味
コーヒーチョコレート甘い生地胡椒
効果傾向
リラックス多幸感気分の高揚落ち着き

Biscotti(ビスコッティ)は、2016 年にカリフォルニアで生まれた、インディカ寄りのハイブリッドである。Gelato #25South Florida OG を掛けた系譜を持ち、コーヒーとチョコレート、焼き菓子の生地を思わせる香りで知られる。

本サイトの品種図鑑には 1970〜90 年代の古典が多いが、Biscotti は 2010 年代後半の品種にあたる。いま北米の店頭に並んでいる「Gelato 系」の、現行世代の一つである。

ひとことで言うと

Gelato 系から生まれた、コーヒーと焼き菓子の香りの現代株。古典的なランドレースとは異なり、香りの設計が前面に出た世代の品種。

概要

Biscotti は、カリフォルニアの Connected Cannabis Co.2016 年に作出したとされる。同社は自社の商品ページで系譜を **「South Florida OG × Gelato #25」**と明記している。

一方、種子データベースや小売の解説では Cookies Fam Genetics(ラッパーの Berner と栽培家 Jigga による集団)の作としているものも多い。どちらが作出者かは情報源によって割れており、決着していない。カリフォルニアのこの界隈は複数のブランドが近い遺伝子を共有しながら展開してきたため、こうした帰属の揺れは珍しくない。

系譜の表記が揺れる理由

系譜についても、次の二通りの書き方が流通している。

  • South Florida OG × Gelato #25(育種元の表記)
  • Girl Scout Cookies × Gelato #25 × South Florida OG(三系統として挙げるもの)

ただし後者は、冗長な書き方である可能性が高い。そもそも Gelato 自体が Sunset Sherbet × Thin Mint GSC という交配で生まれており、Girl Scout Cookies はすでに Gelato の祖先に含まれている。つまり「GSC も入っている」のは事実だが、それは Gelato を経由した間接的な血筋であって、独立した第三の親とは限らない。

もう一方の親とされる South Florida OG についても、来歴のはっきりした資料は乏しい。カリフォルニアの SFV OG(サンフェルナンド・バレー OG)と混同した記述も見られるが、両者は別のものである。情報源によっては「Sour Florida OG」と表記される場合もあり、この親系統の正体は現時点で確定していない。

品種の記録が非公式な形で積み上がってきた分野であることは、ランドレースの時代から現代の品種まで変わっていない。

形態と特徴

  • 系統バランス: インディカ優勢。二次情報では 80:20 程度とされることが多い
  • 見た目: 濃い緑に紫が差したつぼみに、オレンジの雌しべ。ふんわりとした構造で、樹脂が厚くのる
  • 香り: コーヒー × チョコレート × 甘い生地。奥に 土・胡椒・燃料系の含みがあると表現される
  • 名前: イタリアの焼き菓子ビスコッティに由来する。Gelato・Sherbet・Cookies と続く、菓子の名前を冠する系譜の一つ

化学組成

カンナビノイド

  • Δ9-THC: おおむね 20〜25% 程度。市販ロットでは 20% 前後が多く、より高い値を示すものもある
  • CBD: 1% 未満

化学型は Type I(THC 優位) に分類される。THC が高めの品種で、耐性の低い人には作用が強く出やすい。

主要テルペン

テルペンは植物が持つ香り成分で、品種ごとの香りの個性をつくる。育種元が挙げている主なものは次のとおり:

  • β-カリオフィレン(caryophyllene): 胡椒のようなスパイス感。この品種で最も多いとされる
  • D-リモネン(limonene): 柑橘の明るさ
  • β-ミルセン(myrcene): 土っぽさと、身体に来る重さの背景

情報源によっては リナロール(花・ラベンダー様)を加えるものもある。育種元自身が ロットによってテルペン構成が変わりうると注記している点は、現代の品種を読むうえで重要だ。同じ品種名でも、栽培条件によって香りは一定しない。

テルペンと受容体の関係は「テルペンとカンナビノイド受容体活性化(前臨床研究)」も参照。

効果プロファイル(報告されている傾向)

インディカ寄りのハイブリッドとして、以下の傾向が報告されている:

  • リラックスが最も多く挙げられ、次いで 多幸感・気分の高揚
  • 育種元は「創造性とリラックスが同時に流れる」と表現している
  • 夕方以降の時間帯に語られることが多い

医療文脈でユーザーレポートとして言及される症状:

  • ストレス・気分の落ち込み
  • 痛み
  • 食欲の低下

これらは Δ9-THC の薬理作用と、テルペン構成の組み合わせとされる。大規模臨床試験で確立された治療効能はない

副作用(報告されているもの)

  • 口渇・眼の乾燥
  • めまい
  • 高 THC 品種一般と同様、多量摂取時の不安感

派生・関連品種

  • 親系統: Gelato の系統(#25)と South Florida OG。Gelato をたどると Sunset SherbetGirl Scout Cookies に行き着く
  • OG 系の血筋という点では OG Kush から続く流れに属する
  • 同世代の菓子系ハイブリッドとして RuntzWedding CakeMAC などと並べて語られる
  • Biscotti 自身も交配親として使われ、Biscotti Mintz などの派生を生んでいる

文化的意義

  • 2010 年代後半のカリフォルニアを代表する品種の一つ。ランドレースを整えていった 20 世紀の育種とは異なり、すでに交配された品種どうしを重ねて香りを設計するという、現代的な作り方の産物である
  • 菓子の名前が並ぶこの世代(Gelato、Sherbet、Cookies、Runtz、Wedding Cake)は、品種名が 味覚のブランディングとして機能するようになったことを示している
  • 一方で、作出者も親系統も情報源によって食い違うという状況は、商業的に洗練されたこの世代でも、遺伝子の記録は依然として非公式なままであることを表している

日本国内における規制

日本国内では大麻草・大麻製品の 所持・使用・栽培・輸出入は大麻取締法および関連法令(現・大麻草の栽培の規制に関する法律、麻薬及び向精神薬取締法)により規制 されている。Biscotti は嗜好用・医療用が合法な地域で流通する品種であり、本記事は文化的・植物学的な解説を目的としている。日本では所持・使用は違法であり、本記事は特定の使用を推奨するものではない。

出典 — Sources

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