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品種図鑑 ハイブリッド Type I (THC 優位)

Skywalker — ブルーベリーとマザールが交わったアムステルダムの一株

文責 ·

品種データシート

系統
ハイブリッド
化学型
Type I (THC 優位)
THC
15-23%
CBD
~1%
由来
オランダ・アムステルダムの Dutch Passion が作出
親系統
Mazar × Blueberry
主要テルペン
#myrcene#linalool#caryophyllene
風味
ブルーベリー果実スパイスセージ
効果傾向
リラックス眠気多幸感食欲の増進

Skywalker(スカイウォーカー)は、アムステルダムの種苗会社 Dutch Passion が作出したハイブリッドである。MazarBlueberry を掛け合わせた系譜を持ち、ブルーベリーの甘い香りに、スパイスとセージが重なるという、やや変わった香りで知られる。

そして、この品種には 最初に整理しておくべきことがある。より広く流通している Skywalker OG は、別の品種だ。

ひとことで言うと

ブルーベリーの甘さとアフガン系の重さが同居した一株。名前が有名になりすぎて、派生品種と混同されがちな品種でもある。

Skywalker と Skywalker OG は別物

店頭でも解説記事でも混ざりやすいので、先に分けておく。

SkywalkerSkywalker OG
系譜Mazar × BlueberrySkywalker × OG Kush
位置づけ元となった品種Skywalker に OG Kush を掛けた派生
系統均衡型(効果はインディカ寄り)よりインディカ優勢
Δ9-THC(報告値)おおむね 15〜23%おおむね 20〜26%
香りの傾向ブルーベリーと果実が前に出るOG 系の燃料っぽさが加わる

つまり Skywalker OG は Skywalker の子にあたる。数値が高く流通量も多いため、単に「スカイウォーカー」と言うと OG のほうを指している場合が少なくない。本記事が扱うのは 元の Skywalker である。

概要

作出したのは、アムステルダムに拠点を置く Dutch Passion。1980 年代から続く老舗の種苗会社で、Blueberry をはじめとする多くの古典的品種を市場に送り出してきた。

親の一方 Mazar は、アフガニスタン北部の都市 マザーリシャリーフに由来する名を持つアフガン系の系統である。もう一方の Blueberry は、育種家 DJ Short の手による甘い香りの古典。

アフガン系の重さベリーの甘さ——この二つを組み合わせたのが Skywalker だ、と考えると分かりやすい。アフガン系の系譜については Afghani も参照。

名前の由来

スター・ウォーズを連想させる名前だが、映画にちなんだものではないという説が伝えられている。作出に関わった栽培者の一人が Luke という名前で、そこから定着した——というものだ。

ただしこれは品種にまつわる言い伝えの類であり、一次資料で確認できたものではない。品種名の由来がこうした逸話とともに語られるのは、この分野ではよくあることだ(G13 のような例もある)。

形態と特徴

  • 系統バランス: 50:50 の均衡型と表記されることが多いが、作用はインディカ寄りと評される
  • 見た目: 樹脂の多い締まったつぼみ。Blueberry 由来で紫がかることがある
  • 香り: ブルーベリー × 果実 × スパイス × セージ。甘さのあとに薬草っぽい含みが来るのが特徴とされる

化学組成

カンナビノイド

  • Δ9-THC: おおむね 15〜23%(栽培条件・個体により幅がある)
  • CBD: 1% 程度。多くの嗜好用品種が 1% 未満であることを考えると、わずかに高めに報告される

化学型は Type I(THC 優位) に分類される。

主要テルペン

テルペンは植物が持つ香り成分で、品種ごとの香りの個性をつくる。Skywalker で挙げられる主なものは次のとおり:

  • ミルセン(myrcene): 土っぽさと、身体に来る重さの背景
  • リナロール(linalool): 花やラベンダーを思わせる含み。Blueberry 側から来ているとされる
  • カリオフィレン(caryophyllene): 胡椒のようなスパイス感

「甘いのに薬草っぽい」という評価は、ベリー系の香りとリナロール・カリオフィレンの組み合わせによるものとされる。ただしテルペン構成は栽培条件で変わるため、同じ品種名でも一定しない。テルペンと受容体の関係は「テルペンとカンナビノイド受容体活性化(前臨床研究)」も参照。

効果プロファイル(報告されている傾向)

均衡型と表記されつつ、報告される傾向はインディカ寄りである。

  • リラックス眠気が多く挙げられる
  • 多幸感や気分の高揚も報告される
  • 食欲の増進を挙げるユーザーレポートが目立つ
  • 夜間・就寝前の時間帯に語られることが多い

医療文脈でユーザーレポートとして言及される症状:

  • 不眠
  • ストレス・気分の落ち込み
  • 食欲の低下
  • 痛み

これらは Δ9-THC の薬理作用と、テルペン構成の組み合わせとされる。大規模臨床試験で確立された治療効能はない

副作用(報告されているもの)

  • 口渇・眼の乾燥
  • めまい
  • 不安・パラノイア感

派生・関連品種

  • 親系統: Mazar(アフガン系)と Blueberry
  • 直接の派生: Skywalker OG(OG Kush を掛けたもの)。流通量では派生のほうが多い
  • アフガン系の甘い香りという点では Northern Lights と比較されることがある

文化的意義

  • オランダの種苗会社が、アフガン系ランドレースと米国生まれの香り品種を橋渡しした例。1990 年代以降のアムステルダムの育種が果たした役割がよく分かる系譜である
  • 派生に名を奪われた品種という点でも興味深い。Skywalker OG のほうが有名になった結果、元の Skywalker が「OG ではないほう」として説明される状況が生まれている。品種名が ブランドとして独立して動くことの一例といえる
  • 名前の由来をめぐる逸話は、品種の来歴が非公式な語りで受け継がれてきたことを示している

日本国内における規制

日本国内では大麻草・大麻製品の 所持・使用・栽培・輸出入は大麻取締法および関連法令(現・大麻草の栽培の規制に関する法律、麻薬及び向精神薬取締法)により規制 されている。Skywalker は嗜好用・医療用が合法な地域で流通する品種であり、本記事は文化的・植物学的な解説を目的としている。日本では所持・使用は違法であり、本記事は特定の使用を推奨するものではない。

出典 — Sources

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