品種図鑑 — ハイブリッド — Type I (THC 優位)
Animal Cookies — 優勝した GSC に Fire OG を掛けた株
文責 HighWide Yuuki ·
品種図鑑 — ハイブリッド — Type I (THC 優位)
文責 HighWide Yuuki ·
品種データシート
Animal Cookies(アニマル・クッキーズ)は、Girl Scout Cookies(GSC) と Fire OG を掛け合わせたハイブリッドである。Animal Crackers の名でも流通する。
昨日扱った Animal Mints の親であり、Apple Fritter の親でもある。つまり現代の品種名に並ぶ「Animal」は、すべてこの一本から出ている。
既に優勝していた株を、さらに強い OG で押した交配。素材選びの時点で勝負がついている、という種類の品種である。
そして 作出したのはカナダの種苗会社で、米国の「クッキー系」の中心にいた集団ではない。
育成元は B.C. Bud Depot。カナダのシードバンクである。
使われた母株は、ただの GSC ではない。2013 年にロサンゼルスで開かれた High Times Medical Cannabis Cup で優勝したカットだと説明されている。
そこに掛けられたのが Fire OG の Bx3——OG Kush の表現型のなかでも特に強いとされる系統を、3 回戻し交配して固定したものである。
すでに評価の確定した GSC に、OG 系で最も重い部類を重ねる。 目的がはっきりした交配だといえる。
ここは混同しやすいので分けておく。
| 誰が作ったか | |
|---|---|
| Girl Scout Cookies | 米国の Cookie Family(Cookie Fam)集団 |
| Animal Cookies | カナダの B.C. Bud Depot |
Animal Cookies は Cookie Fam が作った株ではない。 Cookie Fam が作った GSC を 材料として使った、別の会社の交配である。
当サイトでも Gelato の記事で「Animal Cookies が Cookie Fam 由来」と読める書き方をしていたため、あわせて修正した。遺伝的に GSC を含むことと、Cookie Fam が作ったことは別である。
Animal Cookies の原株は クローン(挿し木)でしか受け渡されない株として広まった。種子では手に入らない、という状態が続いたことになる。
これに対して Seed Junky Genetics が Animal Cookies Bx1 を作っている。原株に掛け戻して種子化したもので、クローンを持っていない栽培者でも Animal Cookies の性質に手が届くようにするための株である。
つまり市場には、
の二系統が流通している。同じ「Animal Cookies」でも、どちらを指しているかで中身が違う。
化学型は Type I(THC 優位) に分類される。
ただし数値の出どころには幅がある。育成元が示している検査(Analytical 360)では、ある検体で 20% をわずかに上回る値だった。一方、品種データベースの集計では 20〜27%、販売店によっては 19% と記載するものもある。測定条件は統一されていないため、上限だけを取り出して品種間で比較することはできない。
テルペンは植物が持つ香り成分で、品種ごとの香りの個性をつくる。Animal Cookies で報告される主なものは次のとおり:
フムレンが上位に来るのがこの品種の特徴として挙げられる。クッキー系では リモネンが前に出る株が多いなかで、やや異なる並びになる。
なお、品種表示に載る「主要テルペン」は大幅に要約された情報である。ある研究では 6 品種から 227 種の揮発性テルペンが検出され、うち相対存在量 1% を超えたのは 22 種だった(「大麻から227種類のテルペンが検出された」参照)。
以下の傾向が報告されている:
医療文脈でユーザーレポートとして言及される症状:
これらは Δ9-THC の薬理作用と、テルペン構成の組み合わせとされる。大規模臨床試験で確立された治療効能はない。販売サイトには特定の症状に「適している」と断定する記述も見られるが、その裏づけとなる臨床試験は確認できない。
Animal Cookies の重要性は、何を作る材料になったかにある。
「Animal」を名前に持つ現代の品種——Animal Mints、Animal Face、Animal Walker、Animal Sherbert——は、たどればすべてここに行き着く。
日本国内では大麻草・大麻製品の 所持・使用・栽培・輸出入は大麻取締法および関連法令(現・大麻草の栽培の規制に関する法律、麻薬及び向精神薬取締法)により規制 されている。Animal Cookies は嗜好用・医療用が合法な地域で流通する品種であり、本記事は文化的・植物学的な解説を目的としている。日本では所持・使用は違法であり、本記事は特定の使用を推奨するものではない。
出典 — Sources
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