HighWide 大麻情報メディア

品種図鑑 — ハイブリッド — Type I (THC 優位)

Animal Mints — 名前が両親を名乗っている、Wedding Cake の親

文責 ·

品種データシート

系統
ハイブリッド
化学型
Type I (THC 優位)
THC
22-30%
CBD
<1%
由来
米国カリフォルニア州。Seed Junky Genetics(JBeezy)による作出
親系統
Animal Cookies × SinMint Cookies
主要テルペン
#caryophyllene#myrcene#limonene
風味
ミント焼き菓子土燃料
効果傾向
深いリラックス多幸感身体の重さ眠気

Animal Mints(アニマル・ミンツ)は、Animal Cookies と SinMint Cookies を掛け合わせたハイブリッドである。Animal Mintz の表記でも流通する。

作出は Seed Junky Genetics の JBeezy。Triangle Kush と並ぶ、Wedding Cake のもう一方の親にあたる。

ひとことで言うと

名前がそのまま系譜になっている株。「Animal」は Animal Cookies から、「Mints」は SinMint Cookies から取られている。菓子の名前が続く現代の品種のなかでは、中身を正直に名乗っている部類といえる。

SeedFinder には 45 の直接の子孫が登録されている。

【訂正】当サイトの過去の記述について

この品種を書くにあたり、既存記事の誤りが見つかったので先に記しておく。

Wedding Cake の記事で、親である Animal Mints の系譜を 「GSC × Fire OG」 と書いていた。これは Animal Cookies の系譜であって、Animal Mints のものではない。Animal Cookies は Animal Mints の親の一方にあたる。該当箇所は修正した。

「Animal」で始まる近縁の品種が複数あるため、混同が起きやすい。本記事では、そこを丁寧に分ける。

系譜

二つの親

Animal CookiesSinMint Cookies
系譜Girl Scout Cookies × Fire OGGSC(Forum Cut)× Blue Power

どちらも Girl Scout Cookies(GSC)を含んでいる。つまり Animal Mints は、GSC を両側から二重に受け継いでいることになる。

Forum Cut とは、GSC の代表的な表現型(フェノタイプ)の一つを指す呼び名である。GSC はカットによって性質の幅が大きく、どの株を使ったかで子の性格が変わる。

Blue Power はさらに複雑で、Sour Dubble × Master Kush × The White × Blue Moonshine と報告される。Animal Mints に Master Kush が入っているのは、この経路による。

表記の揺れについて

資料によっては Animal Mints の系譜を 「Animal Cookies × GSC × Blue Power」 や 「Thin Mint Cookies × Fire OG × Blue Power」 と書くものがある。

これは別の交配を指しているのではなく、SinMint Cookies を分解して並べた書き方である。SinMint Cookies 自体が GSC(Forum Cut)× Blue Power なので、同じ交配を平らに展開すると、こうした表記になる。

形態と特徴

  • 系統バランス: インディカ寄りとして語られることが多い。SeedFinder では「Seed Junky Genetics のインディカ」と紹介されるが、分類としてはハイブリッドである
  • 香り: ミント × 焼き菓子が前に出て、奥に 土と燃料。「クッキー系」のなかでも、ミントの清涼感が識別点になる
  • 見た目: 締まった花穂に厚く樹脂がのる

化学組成

カンナビノイド

  • Δ9-THC: おおむね 22〜30%
  • CBD: 1% 未満

化学型は Type I(THC 優位) に分類される。これらの数値は市販品の検査結果や品種データベースの集計に基づくもので、測定条件は統一されていない。販売元によって「18〜30%」「24〜32%」など幅のある表記が見られ、上限だけを取り出して比較することはできない。栽培条件やカットによっても変わる。

主要テルペン

テルペンは植物が持つ香り成分で、品種ごとの香りの個性をつくる。Animal Mints で報告される主なものは次のとおり:

  • β-カリオフィレン(caryophyllene): 胡椒のようなスパイス感
  • β-ミルセン(myrcene): 土やハーブを思わせる含み
  • D-リモネン(limonene): 柑橘の明るさ

なお、品種表示に載る「主要テルペン」は大幅に要約された情報である。ある研究では 6 品種から 227 種の揮発性テルペンが検出され、うち相対存在量 1% を超えたのは 22 種だった(「大麻から227種類のテルペンが検出された」参照)。

効果プロファイル(報告されている傾向)

インディカ寄りの品種として、以下の傾向が報告されている:

  • 多幸感から入り、身体が重くなる方へ移行するという報告が多い
  • 進むと 鎮静・眠気が前に出る
  • 夜間・就寝前の時間帯に語られることが多い

医療文脈でユーザーレポートとして言及される症状:

  • 不眠
  • 痛み
  • ストレス・緊張

これらは Δ9-THC の薬理作用と、テルペン構成の組み合わせとされる。大規模臨床試験で確立された治療効能はない。販売サイトには特定の症状への有効性を断定する記述も見られるが、そうした表現の裏づけとなる臨床試験は確認できない。

副作用(報告されているもの)

  • 口渇・眼の乾燥
  • めまい
  • 高 THC 品種であるため、多量摂取時の不安感が出ることがある

派生・関連品種

Animal Mints は、それ自体が有名になるより、交配親として広く使われた株である。SeedFinder に登録されている直接の子孫は 45。

  • Wedding Cake(Triangle Kush × Animal Mints)——ここから Ice Cream Cake が出る
  • Animal Mints Bx1(Wedding Cake × Animal Mints)——子に親を掛け戻した 戻し交配。Animal Mints の性質を濃くする意図とされる
  • Animal Walker(Skywalker OG × Animal Mints)
  • Animal Face(Faceoff OG × Animal Mints)
  • Kush Mints(Bubba Kush × Animal Mints)

Wedding Cake を経由した枝と、Animal Mints から直接出た枝の両方があるため、系譜図は入り組む。

文化的意義

  • 名前が系譜を明かしている珍しい例。2010 年代後半以降の品種名は、Gushers、Ice Cream Cake、Apple Fritter のように菓子の名前が並び、中身を示さないものが大半である。Animal Mints は両親の名前を継いでいる
  • 同じ育種家の手のなかで完結している。JBeezy は Animal Mints を作り、それを Triangle Kush と掛けて Wedding Cake を作り、さらにその Wedding Cake を Animal Mints に掛け戻して Animal Mints Bx1 を作っている
  • 「Animal」系の混同は、この世代の品種名が抱える問題を象徴している。Animal Cookies、Animal Mints、Animal Face、Animal Walker——似た名前が近い系譜に密集し、資料ごとに書き方が揺れる。当サイト自身も取り違えていた。品種名と遺伝的な実態のずれについては、別記事「大麻の苗1本に2万ドル」でも扱った

日本国内における規制

日本国内では大麻草・大麻製品の 所持・使用・栽培・輸出入は大麻取締法および関連法令(現・大麻草の栽培の規制に関する法律、麻薬及び向精神薬取締法)により規制 されている。Animal Mints は嗜好用・医療用が合法な地域で流通する品種であり、本記事は文化的・植物学的な解説を目的としている。日本では所持・使用は違法であり、本記事は特定の使用を推奨するものではない。

出典 — Sources

この記事がよかったら

コメント
    0 / 600

    リンクや売買・勧誘とみなされる投稿、他者を傷つける表現はご遠慮ください。投稿は公開されます(不適切なものは削除される場合があります)。

    この記事をシェア