品種図鑑 — ハイブリッド — Type I (THC 優位)
ファイヤーOG(Fire OG) — 同じ名前の系統がいくつもある、Animal Cookiesの父
文責 HighWide Yuuki ·
品種図鑑 — ハイブリッド — Type I (THC 優位)
文責 HighWide Yuuki ·
品種データシート
Fire OG(ファイア・オージー)は、OG Kush と SFV OG Kush を掛け合わせたとされる、カリフォルニアの OG 系のハイブリッドである。Fire OG Kush とも呼ばれる。
当サイトでは、Animal Cookies の父として名前が出てきた。Triangle Kush、Animal Mints、Animal Cookies とたどってきた系譜の、最後の空白である。
ところが調べてみると、「Fire OG」は 1 つの株の名前ではなかった。
同じ名前で、育成元ごとに別々の系統が出回っている OG。品種データベースの SeedFinder には、少なくとも 5 つの育成元の Fire OG が登録されている。Animal Cookies の親になったのは、そのうち **B.C. Bud Depot の「Fire OG Bx3」**という版である。
名前は 雌しべの燃えるような赤橙色から来ているといわれる。
Fire OG の来歴は、OG 系の多くの株と同じく 口伝が中心で、資料が揃っていない。
① OG Raskal が名付けた説
「OG Raskal」(マイクと呼ばれる育種家)が、「Ogee Kush」という名で出回っていたカットを譲り受け、気に入って Fire OG と名付けた、とする話。ただしこの「Ogee Kush」について、ほかの資料で裏づけは見つからなかった。
② The Cali Connection の Swerve が交配した説
種子会社 The Cali Connection の育種家 Swerve が、自社の SFV OG Kush(SFV OG × Afghani #1)を、Raskal が持っていた OG Kush の「Fire」と呼ばれるカットと掛け合わせた、とする話。
③ OG Kush の自家交配、あるいは別の交配とする説
OG Kush を自家受粉させたもの(S1)だとする説や、Chemdawg など別の品種との交配だとする説もある。
年代についても、1990 年代初頭とするものと 2000 年代初頭とするものがある。
もっとも多く見られる説明は **「OG Kush × SFV OG Kush」**で、①と②はどちらもこの組み合わせと矛盾しない。ある資料は、話しているのが「クローン(カット)」なのか「系統」なのか「後に出た種子版」なのかで、帰属が変わってしまうと指摘している。Fire OG の来歴が錯綜しているのは、そのためだといえる。
OG Raskal は、フロリダ州タンパから「Triangle Kush」の名でロサンゼルスに持ち込まれた OG を、最初期に扱った一人だとされる。
当サイトの Triangle Kush の記事では、OG Kush と Triangle Kush が 1990 年代初頭のフロリダで同じ出来事から生まれたとする説を紹介した。Fire OG の名付け親とされる人物も、その フロリダから西海岸へ OG が渡った流れの中にいたことになる。
SeedFinder に登録されている主な Fire OG を並べると、こうなる。
| 育成元 | 名称 | 備考 |
|---|---|---|
| OG Raskal Genetics | Fire OG BX | 直接の子孫 37 が登録。Fire Glue(Gorilla Glue #4 × Fire OG)など |
| Relentless Genetics | Fire OG(BX2) | 直接の子孫 19。Cheesy Fire OG(Cheese × Fire OG)など |
| B.C. Bud Depot | Fire OG Bx3 | Animal Cookies の父 |
| The Cali Connection | Fire OG | 上記②の交配に関わる |
| Humboldt Seed Company | Fire OG | 直接の子孫 1 |
「Bx」は **戻し交配(バッククロス)**を表す。子を親に掛け戻して親の性質を濃くする操作で、Bx3 は それを 3 回重ねたという意味である。
つまり「Animal Cookies は GSC × Fire OG」と書くとき、正確には **「GSC × B.C. Bud Depot が 3 回戻し交配して固めた Fire OG」**を指している。ほかの育成元の Fire OG と同じものではない。
なお SeedFinder は利用者が情報を書き込むデータベースであり、系譜の記載は独立に検証されたものではない。子孫の数も、登録されている範囲での数字である。
化学型は Type I(THC 優位) に分類される。これらの数値は市販品の検査結果や品種データベースの集計に基づくもので、測定条件は統一されていない。しかも上の表のとおり、「Fire OG」として売られている株が どの育成元の系統かによって中身が違いうる。
テルペンは植物が持つ香り成分で、品種ごとの香りの個性をつくる。Fire OG で報告される主なものは次のとおり:
品種表示に載る「主要テルペン」は大幅に要約された情報である点については、「大麻から227種類のテルペンが検出された」も参照。
OG 系の中でも 重い部類として語られることが多い:
医療文脈でユーザーレポートとして言及される症状:
これらは Δ9-THC の薬理作用と、テルペン構成の組み合わせとされる。大規模臨床試験で確立された治療効能はない。
日本国内では大麻草・大麻製品の 所持・使用・栽培・輸出入は大麻取締法および関連法令(現・大麻草の栽培の規制に関する法律、麻薬及び向精神薬取締法)により規制 されている。Fire OG は嗜好用・医療用が合法な地域で流通する品種であり、本記事は文化的・植物学的な解説を目的としている。日本では所持・使用は違法であり、本記事は特定の使用を推奨するものではない。
出典 — Sources
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